『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』
梅田望夫さんの文章がまとめて読めるお得な本。文章もさして難しくないのでおとーさんやおかーさんにもお薦めできるかもしれない。でも現時点で内容を評価するのは難しい。この本が本当に評価されるのは「今」という時点が「歴史」として評価されてからだろう。
部分的には若干異議あり。この本ではやたらと「技術革新」という言葉が出てくるが、今起こっているのは決して技術革新ではない。確かに Google は技術的に見ても凄い会社だし、それを指して「技術革新」というのは悪くないと思うのだが、Web あるいはもっと広くネット全体の流れで見た場合はちょっと違うと思う。
Google が提供するのは増殖し続ける超巨大なメモリ空間とその上で動くツール群であり、それはインターネットそのものをプラットフォームとする OS である。確かにこんなものを構築してしまった Google は化け物のように凄い。が、今「Web 2.0」などと呼ばれ騒がれているのはこのレイヤではなく更に上の「プロファイル」(Java の用語でゴメン)とでも言うべきレイヤだ。そしてその中身は「技術革新」ではなく「技術マネジメント(経営)」とでも言うべきものだろう。つまりあるアイ デアを持っている人に対してそのアイデアを実現するのに必要な技術要素を届ける新しいしくみが「Web 2.0」だと思う。(もちろん「Web 2.0」のプラットフォームを牛耳ってるのは Google なのだから、現時点では Google が圧倒的に有利なのだが)
実際「Web 2.0」の要素技術といわれているものに目新しいものはひとつもない。私は1999年頃から2003年頃まで主に企業向けの Web アプリケーションの開発に参加していたが、内製品とはいえ既に AJAX などに相当するものは存在してたし、それらを効率的に扱うためのフレームワークもできていた。私たちプログラマの仕事はフレームワーク上のソフトウェア部 品同士を繋ぐことであり、それはまるで子供が電子ブロックで遊んでいるようなものだった。実に退屈な作業! このとき漠然と「これがプログラミングだというのならプログラマという職業はいらなくなるな」と思った。それが確信に変わったのはネット上にある梅田望夫 さんの文章を読むようになってからだ。
ぶっちゃけて言うなら、技術面で見る「Web 2.0」はソフトウェア技術をプログラマから解放する運動である。ソフトウェアの大衆化と言ってもいいかもしれない。かつてのフリーソフトウェア運動はソ フトウェアを(それを独占する)企業から自由にしたが、プログラマ(あるいはもっと広くプロシューマ)のものであることには変わりなかった。「Web 2.0」はそれをもぶち壊す可能性を秘めている。私のようなやくざなプログラマが職を失い(プラットフォーム・レイヤ以下で活躍されているプログラマは今 後も生き残るかもしれないが)、ソフトウェア技術が本当にそれを必要としている人に届くようになったときに何が起こるか(あるいは何も起こらないか)はこ れから分かってくるだろう。それが「本当の大変化はこれから始まる」という言葉の本当の意味だと思う。
ってな説明はどうか、おぢさん向けに。
(追記)
「戯れ言++」に記事を書きました。同じ内容ですがもう少し分かりやすく書いたつもり。
部分的には若干異議あり。この本ではやたらと「技術革新」という言葉が出てくるが、今起こっているのは決して技術革新ではない。確かに Google は技術的に見ても凄い会社だし、それを指して「技術革新」というのは悪くないと思うのだが、Web あるいはもっと広くネット全体の流れで見た場合はちょっと違うと思う。
Google が提供するのは増殖し続ける超巨大なメモリ空間とその上で動くツール群であり、それはインターネットそのものをプラットフォームとする OS である。確かにこんなものを構築してしまった Google は化け物のように凄い。が、今「Web 2.0」などと呼ばれ騒がれているのはこのレイヤではなく更に上の「プロファイル」(Java の用語でゴメン)とでも言うべきレイヤだ。そしてその中身は「技術革新」ではなく「技術マネジメント(経営)」とでも言うべきものだろう。つまりあるアイ デアを持っている人に対してそのアイデアを実現するのに必要な技術要素を届ける新しいしくみが「Web 2.0」だと思う。(もちろん「Web 2.0」のプラットフォームを牛耳ってるのは Google なのだから、現時点では Google が圧倒的に有利なのだが)
実際「Web 2.0」の要素技術といわれているものに目新しいものはひとつもない。私は1999年頃から2003年頃まで主に企業向けの Web アプリケーションの開発に参加していたが、内製品とはいえ既に AJAX などに相当するものは存在してたし、それらを効率的に扱うためのフレームワークもできていた。私たちプログラマの仕事はフレームワーク上のソフトウェア部 品同士を繋ぐことであり、それはまるで子供が電子ブロックで遊んでいるようなものだった。実に退屈な作業! このとき漠然と「これがプログラミングだというのならプログラマという職業はいらなくなるな」と思った。それが確信に変わったのはネット上にある梅田望夫 さんの文章を読むようになってからだ。
ぶっちゃけて言うなら、技術面で見る「Web 2.0」はソフトウェア技術をプログラマから解放する運動である。ソフトウェアの大衆化と言ってもいいかもしれない。かつてのフリーソフトウェア運動はソ フトウェアを(それを独占する)企業から自由にしたが、プログラマ(あるいはもっと広くプロシューマ)のものであることには変わりなかった。「Web 2.0」はそれをもぶち壊す可能性を秘めている。私のようなやくざなプログラマが職を失い(プラットフォーム・レイヤ以下で活躍されているプログラマは今 後も生き残るかもしれないが)、ソフトウェア技術が本当にそれを必要としている人に届くようになったときに何が起こるか(あるいは何も起こらないか)はこ れから分かってくるだろう。それが「本当の大変化はこれから始まる」という言葉の本当の意味だと思う。
ってな説明はどうか、おぢさん向けに。
(追記)
「戯れ言++」に記事を書きました。同じ内容ですがもう少し分かりやすく書いたつもり。